雄大な北信連峰を遙かに望む上林ゲレンデで全日本学生スキー選手権大会が開幕し、T大の主将・伊庭俊介と鬼頭達男が決勝に残った。二日後の決勝戦を前に、俊介は土地っ子の鬼頭兄弟に誘われてツアーに出かけ、雪崩に襲われる。鬼頭兄弟の兄・陽一は死に、達男は足を骨折した。そのことがきっかけで達男は、兄を助けようとして止めた俊介を恨むようになる。それから6年後、大学を卒業した俊介はロープウェイ建設の技師として上林を訪れた。現地では工事計画に対し地元民の一部から妨害が起こっていたが、中でも悪質なのが馬橇会社の馬方連中で、頭は達男だった。
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