東京本郷にある古い木造アパートに中井が引っ越して来た。一階には登校拒否の高校生が住み、二階には政治家の夫と離婚協議中の泰代、四国から出て来た幼なじみの二人の女子大生が住んでいた。それぞれ他人には干渉せずに暮らしていたが、中井は住人たちにしつこく関わろうとする。実は中井は女性問題で会社の金を使い込み、会社を懲戒免職になり妻子ともうまくいかずに岩手で再就職し、そこの仕事もなくなって東京へ戻ってきたのである。今までの自分の人生を後悔し、新しい自分の生活を始めようと考えていたのである。こうして、擬似的な夫と妻と娘と息子の生活が始まった。
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